コラム｜田園調布駅バス3分｜世田谷区奥沢にある「たかはし内科クリニック自由が丘」

バランスの取れた食事が大前提

食事療法において「これを食べればリウマチが治る」というものはないので、バランスを意識し、様々な栄養素を満遍なく摂取できるような食事を意識するのが大切です。食物繊維やタンパク質、脂質、ミネラル、炭水化物の均衡が取れた料理を取り入れつつ、不規則にならないよう食事を楽しむようにしてください。

青魚を中心としたタンパク質を摂取

リウマチを発症すると、体の痛みによって運動の機会が減って筋力が落ちやすくなるため、タンパク質の摂取が推奨されています。筋肉を生成するタンパク質を摂るのに加え、無理のない範囲で体を動かして筋力低下を防ぐようにしてください。タンパク質の中でも、炎症を抑える働きを期待できるEPAを含んだ青魚を摂るとよいとされています。

カルシウムやビタミンDで骨を強くする

リウマチの患者さんは、ステロイド薬の長期使用や運動不足などによって骨粗しょう症にかかるリスクが高まります。骨を作るカルシウムと、カルシウムの吸収を促進するビタミンDを意識した食事も大切です。カルシウムは乳製品や緑黄色野菜、ビタミンDはキノコ類などに含まれています。

貧血を感じるなら鉄分やビタミンCを

貧血も、リウマチを患った時に気をつけておきたい症状の1つです。貧血を感じたら、ほうれん草やヒジキ、レバーなど鉄分を豊富に含んだ食材を取り入れてください。また、鉄分の吸収力を高めるといわれるビタミンCを含んだ食材を一緒に食べるのも推奨されている方法です。

適切な体重を維持できる食事量を意識

食事内容を決める上で気をつけておきたいのが、体重です。体重が増え過ぎると関節に負担がかかって痛みが強まります。一方で、体重が落ち過ぎても体力の低下による健康不安が出てきます。自分にとって適切な体重を把握し、それをキープできる食事量を意識するのが重要です。

食事療法に関する疑問点

食事療法にあたっては、疑問が出てくることも多いかもしれません。よく挙げられる疑問について解説するので、適切な食事を摂るための参考にしてみてください。

• 痛みが辛くて自炊が難しい場合は？

関節の痛みや変形などで自炊が難しい場合は、無理をする必要はありません。冷凍食品やレトルト、お惣菜などを利用したり、身近な人に調理を手伝ってもらったりして、なるべく負担を軽減するようにしてください。

• サプリを活用した方がよい？

栄養のバランスを考えて食事を摂っているのであれば、サプリを飲む必要はありません。ただ、関節の痛みから思うように自炊ができず、サプリの活用を検討する患者さんも多くいます。サプリの中には治療薬に影響を与える成分を含んだものもあるため、必ず事前にかかりつけの医師に相談してください。

• お酒は飲んでも大丈夫？

アルコールが治療薬に影響を与える可能性があるため、かかりつけの医師に相談することが大切です。医師と相談の上、適切な飲酒量を守るようにしてください。