コラム｜田園調布駅バス3分｜世田谷区奥沢にある「たかはし内科クリニック自由が丘」

高額になりやすいリウマチの治療費用

近年の技術革新により、リウマチに効果的な治療薬が開発され、治療のレベルは格段に上がりました。一方で、高額な治療薬に対する費用負担が懸念されています。生物学的製剤によって治療を行う場合、保険利用時の3割負担で年間約50万円、1割負担で約15万円の費用がかかるといわれています。これらの治療費は、決して安いものではありません。

高額でも治療の継続を希望する人は多い

高額になりがちなリウマチの治療ですが、生物学的製剤による効果を感じ、継続を希望する人は多いです。当初は経済的な事情で本来の治療薬の1／2量で治療をスタートした患者さんも、症状のさらなる緩和を期待して通常量の治療薬を希望するパターンは少なくありません。

治療によって痛みが軽減され、問題なく日常生活を過ごせるようになることは、患者さんにとって治療費以上のメリットがあると考えられます。また、症状が緩和して通常通りに働けるようになれば、治療費による家計負担を抑えられ、治療の予約に対するハードルも下がるかもしれません。

治療に役立つ医療費支援制度

治療を継続するにあたっては、医療費支援制度を活用することで家計への負担を減らすこともできます。主な支援制度は、以下のとおりです。

• 高額療養費制度

1ヵ月に支払った治療費の自己負担額が、医療保険で定められた上限を超えた場合、上限を超えた分だけ助成を受けられる制度です。ただし、入院で個室や少人数部屋を利用した時の室料や食事代などは、助成の対象には含まれません。上限額は所得や年齢によって変わるので、不明な場合は自分が加入している公的医療保険に問い合わせてみてください。

• 高額療養費貸付制度

高額療養費制度による支給には3～4ヵ月ほどかかるため、その間の医療費用を借りることのできる制度です。無利子で貸し付けを行っているので、高額療養費を受けるまでの繋ぎとして活用できます。ただし、加入している公的保険期間によって貸し付け額や制度は変わるため事前に確認しておくことが大切です。また、申請から貸し付けの開始までには2～3週間かかるので、必要な場合は早めに申請しておくとよいかもしれません。

• 障害年金

疾患などを要因にして障がい状態になった場合、要件に当てはまれば障害手当金や障害年金を受けられます。病状や年金の加入状況などによって判断されるので、年金事務所などに相談してみてください。

• 介護保険制度

基本的には65歳以上の人が対象となる制度ですが、関節リウマチを患っている場合は40歳以上から申請できるようになります。申請の結果、要支援または要介護と認められた場合は介護サービスを受けることが可能です。