コラム｜田園調布駅バス3分｜世田谷区奥沢にある「たかはし内科クリニック自由が丘」

なぜ早期診断・治療が大切？

以前のリウマチに対する考え方では「症状の進行は遅く、10年以上経ってから関節破壊が起きる」とされていました。しかし、近年の研究結果では発症してから早めの段階で急速に関節破壊が進むということが判明しています。たとえ強い痛みや腫れに悩まされていなくても、関節の中で炎症が起き、関節破壊が進行している可能性があります。

関節破壊を抑えるためには、早期に診断を下し、治療をスタートすることが重要です。リウマチの確定診断は難しいので、しっかりとした知識を備えた専門医に診てもらい、早期診断・治療に繋げるようにしてください。

生物学的製剤について

リウマチの症状緩和のためには、早期診断に加えて生物学的製剤を使用した治療も注目されています。生物学的製剤とは、化学的な合成物とは異なり、生体から生成された物質を治療薬として利用したものです。近年の医学研究の進歩により、炎症の原因となる炎症蛋白の抑え込みが可能な生物学的製剤が誕生し、リウマチの治療に役立てられています。早期診断の後に生物学的製剤によって治療を行うことで、寛解状態に至ることができるケースも増えつつあります。

• 期待できる効果

炎症反応を完全に抑え込むことで、大きな効果を期待できることが生物学的製剤と従来の治療薬の違いです。例えば、炎症の痛みによってベッドから起き上がることのできなかった人が生物学的製剤で治療を行った後、数日で通常通りに歩行できるようになった、などの効果を見られることもあります。また、関節が破壊されるのを抑えるだけでなく、既に壊れた関節や骨が修復されることも判明しています。ただし、完全に破壊された関節には修復効果は見込めないため、診断後は早めの治療が必要です。

• 起こり得る副作用

非常に高い効果を期待できる薬ですが、副作用を把握しておくことも大切です。具体的には、薬の注射後に発熱や頭痛、湿疹、アレルギー反応を起こす場合があります。また、免疫力の低下によって、普通ではかかりにくいカリニ肺炎や結核などの病気にかかる可能性も考えられるため、体調管理が求められます。

早期診断・治療のためまずはオンライン診療を

リウマチの治療は、日々続く症状の進行を防ぎ、治療を行わなくても再発しない状態にすることが最大の目標です。早めに対処しておけば、辛い痛みに悩まされることはなくなるかもしれません。そのため、リウマチに関して気になることがある場合は早めに専門医を受診することが大切になります。

しかし「忙しくて診療時間に充てられる時間がない」などの事情で、なかなか来院できない方もいるかもしれません。そんな時は、自宅で受けられるオンライン診療を利用する方法があります。早期診断・治療のために役立ててみてください。